2009年12月11日金曜日
周遊紀行:温泉と観光(2) 「笹川流れと温海温泉」
羽越本線・桑川駅付近より眺める「笹川流れ」と温海温泉の「朝市」
周遊紀行:温泉と観光(2) 「笹川流れと温海温泉」
新潟県北部沿岸は、山肌が日本海に落ち込み急峻で狭い。
波打ち際ギリギリに走る国道345は、奇岩怪岩が連続して出現する景観地である。 海岸道を羽越本線がピッタリ並行していて、やがて山北(さんぽく)町でに到る。
海岸橋を渡り、いくつものトンネルを抜けて走るドライブの途中で、これらの絶景を眺めるため、いくつものパーキング場が設けられている、これらを利用しながらゆっくり走りたい。
「めがね岩」、「びょうぶ岩」、「恐竜」岩などと名の付いた岩礁や奇岩地帯の、村上市から北へ約10kmの海岸線を「笹川流れ」といい、東北でも屈指の名勝である。 「・・流れ」と言うから一見、物の状態をあらわす形容語の様な名称であるが、チャンとしたそれなりの由来が在った。
沖合の岩の間を盛り上がるように流れの早い潮流のことを、中心地の笹川集落の名を冠して呼んだとも言われている。
羽越本線・桑川駅と「道の駅・笹川流れ」が一体になっている休憩地があった。ここから海岸に出ると、海岸線に沿って細長い公園が有り、ここからの眺めもすこぶる良い。 正面に見えてる「粟島」に夕陽が沈む頃が、一番の景観らしい。ちなみに、地域名に「越後早川」、「桑川」、「今川」、「脇川」、「越後寒川」と、「流れ」だけに「かわ・川」の名が付くところが多いのは偶然なのかな。
『温海温泉』・・、
鵜泊から立派な国道7号線に合流すると、間もなく山形県に入った。
入って直ぐに国道が分岐する入り口に大きなコケシが温海温泉を案内をしてくれている。
ここから温海川に沿って2kmも行くと、温泉街に着く。
キラキラした土産店などは全くなく、シットリと落ち着いた佇まいを見せてる雰囲気のある温泉街であり、いかにも歴史を感じさせる温泉である。
「温海温泉」は湯野浜温泉、湯田川温泉とともに庄内三楽郷に数えられるという。
その由来は807年に手負いの鶴が傷を癒しているのを見つけたという話や、平安初期、849年の大地震で温泉が湧き出したという話もある。
記録から戦国以前には湯治場として成立していたと考えられ、江戸期には庄内藩が湯役所を置いて代々の藩主も訪れたという。
現在の朝市の場所に湯役所、源泉があったとされ、その名物・朝市は東北最古とされ、温泉神社も再建されている。
温海温泉には、住民の皆さんに親しまれている「正面湯」、「下の湯」、「里の湯」の共同浴場が3ヶ所あり、無人なので料金箱に協力金として200円の心付けが必要とか。 他に足湯も河原の「もっけ湯」をはじめ3ヶ所ほど在る。
共同湯のうち、「正面湯」に浴いろうとしたが、駐車場が無いので、やむなく観光協会の案内で「グランドホテル」の湯に浸かった。
大きな内湯にソコソコの露天風呂も有り快適であった。 泉質は含硫黄-ナトリウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉、無色透明のサッパリした湯、飲むと、やや塩っぽい味がした。 露天風呂に浸かっている時、俄かに大雨がやってきたが、そのまま浸かっている、これもまた一興。
翌朝、260年間続いているといわれる名物の朝市を見物した。
地元の広報版には・・、
『 温海には心からの安らぎをさらに深いものにしてくれる、温海ならではの演出があります。名物「あつみ温泉の朝市」は260年の歴史を誇り、近郷近在の農家が旬の味覚を商う様やその風情は、古くからのままです。そもそも、湯治客を相手に、農作物や日用品を商うことから始まったこの朝市も、今では温海のみならず山形を代表する風物詩のひとつで、特産の赤かぶなどを求めてこの朝市だけのために訪れる人もいるほど。とはいえ、やはり温海の奥深い魅力を堪能し、心から安らぐならいつもよりちょっと早起きする気持ちでの朝市散策がおすすめです。 』とあった。
テント構えの出店(でみせ)ではなく、チャントした店舗形式のサッパリした店構えである。
何か目ぼしいものが有ったら購入しよと一巡りしたが特に無く、記念写真で先を急いだ。
次回は、庄内三湯の「湯田川温泉、湯野浜温泉」
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