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日本周遊紀行(107)仙台 「仙台城(青葉城)」
主城・「仙台城」は伊達政宗によって江戸開府直前の1601年に築城が始まり、併せて城下町・仙台の建設をはじめ、居城も完成と同時に岩出山から仙台城へ移している。
政宗は、「大坂の役」では重臣・片倉重長が後藤基次(後藤又兵衛)らを討ち取り、又、真田幸村の攻勢を受けて立つなど大きな功があり、開府後、家康より60万石を安堵されている。
幕藩体制時代になって世情が落ち着いてからは、もっぱら領国の開発に力を入れ、先にも触れたが「貞山堀」と呼ばれる運河を整備し、北上川水系の流域を整理、開拓し、現代まで続く穀倉地帯を造り上げたことであろう。
この結果、仙台藩は石高62万石に対し、実高100万石を越える米の生産量を確保したという。
一説には江戸中期には300万石を超えていたとも言われる。
文化的にも上方の文化を積極的に導入し、技師・大工らの招聘を行い、桃山文化に特徴的な荘厳華麗さに北国の特性が加わった様式を生み出し、大崎八幡神社や「瑞巌寺」などの建造物を残している。
「仙台城」は、現在の仙台市の青葉山にある山城で、慶長年間に伊達政宗が築造してから、廃藩置県・廃城令までの約270年に亘り、伊達氏代々の居城であり、仙台藩の政庁であった。
幾度となく、地震などによる損害を受けながらも修復を繰り返し、幕末の奥羽越列藩同盟など戊辰戦争を経るも、一度も戦火にまみえることなく要塞としての機能を終えた。
その後城郭は、明治初期から大正にかけて本丸破却、大火により二の丸焼失、又、昭和期の戦災によってその大半が失われたという。
「仙台城」の本丸は、海抜115~140mの丘陵台地に立地し、東西約240m、南北260mの広さがあって、東側が広瀬川に臨む断崖にあり、西側を青葉山と呼ばれる深い原生林に囲まれ、南側を竜の口峡谷が囲むという、当時は天険の要害となっていた。
青葉山に位置する事から「青葉城」という雅称を持ち、一般的に青葉城と呼ばれる事が多い。 青葉山は、仙台七崎《茂ヶ崎(もがさき)、青葉ヶ崎(あおばがさき)、藤ヶ崎(ふじがさき)、松ヶ崎(まつがさき)、烏崎(からすざき)、鹿島崎(かしまざき)、玉田崎(たまたさき)》の一つ「青葉ヶ崎」に由来する。
正宗は、仙台城は山城で、江戸期における平和な世の治世には適さぬとして、自分の死後、平城へ移ることを奨めていたともいう。
「仙台」の名前の由来は・・?、中世に遡るという・・、
中世期・国分氏の居城があって、その名を「千代城」と名付けていた。
陸奥国の国分氏は、南北朝時代から戦国時代の末まで、陸奥国分寺付近から宮城郡南部に勢力を張った武士の一族であった。 戦国時代末に伊達氏に臣従したが、伊達政宗の不興を買って滅んでいる。
1601年、伊達政宗 が今井宗薫(秀吉の御伽衆として仕え、秀吉没後は徳川家康と接近し、家康の子・松平忠輝と伊達政宗の娘五郎八姫:いろは姫の婚約成立に尽力している)にあてた書状の中に、『去る十四日此地「仙台」へ相移り申候』と記されている。
従って、それ以前に伊達政宗が「千代」(せんだい)から「仙台」(せんだい)に命名されたともいわれる。
仙台土産に有名な「萩の月」が有る。
宮城県の県花「萩」と秋中の名月と正宗の辞世の句の月をイメージしたとされる・・?、
因みに、20世紀を代表する土産品アンケートでは、全国ベスト10の第3位であるとか。
伊達正宗の辞世の句
『 曇りなき 心の月を さき立てて
浮世の闇を 照らしてぞ行く 』
意味・・、(何も見えない真っ暗闇の中で、月の光を頼りに道を進むように、戦国の先の見えない時代の趨勢を、自分が信じた道を頼りにただひたすら歩いてきた一生であった)
次回も仙台、「東北のプロ野球チーム」
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