2010年6月1日火曜日

日本周遊紀行(105)塩釜 「鹽竈・・?」

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 日本周遊紀行(105)塩釜 「鹽竈・・?」 



鹽竈神社・本殿



「鹽竈」・・・?、

昨日から相変わらずの小雨模様であった。
日本周遊の旅に出て、幸いにして殆どの期間が秋日の好天に恵まれてきたが、旅の終わり近くになってどうやら雨に遭遇したようである。 
四季晴雨の豊かな国土・日本である、雨も良しとしよう。


松島の隠れ里の温泉宿(「温泉と観光」の項にて後述)を早々に後にして、塩釜に到った。
こちらで小生の好物・「吉野家」で「納豆朝定」を食し、人心地がついた。



塩釜市は、「鹽竈神社」の門前町である。

地域名は、現在の通称文字である「塩釜」であるが、本来は鹽竈神社から由来しているので、「鹽竈」が正しいともいわれる。 
だが「鹽竈」、現代の用語としては、余りにも字画が煩雑難解であり、鹽と塩は同意語であることから、「」を塩と変えて「塩竈」としているようでもある。 

公の機関の官公庁、公文書等、本来の意味を尊ぶ呼称としては「塩竈」としているが、「」の字も、これまた字画・字形としては難解であるので、一般的な書き方は「塩釜」になっていて、これで良いことになっているらしい。 

しかし本来「釜」は、ご承知ご飯を煮炊きする「かま」であり、「竈」は「かまど」と称して「釜」を載せて下から火で焚くものである。 「釜」と「竈」は、類似語のようで同意語ではないといい、疑問を呈する人もいるという。 従って、「鹽竈」を「塩釜」としたのは、些か無理があったようだが、それにしても、昔の人は難解な字を平気で使用していたものである。



鹽竈神社は文字通り製塩の神様で、御神体に塩の神が祀られている。 
製塩が行われた地域には全国に何箇所か、この名称の神社があるという。 

因みに、鹽竈神社は奥州一の宮である。 
一の宮、二の宮というのは、平安期に朝廷が社宮を核付けしたもので、その国で最も社挌の高い神社のことをいう。 宮中央(朝廷)から各国に国司が赴任したときなどには、先ず一の宮を参拝し、その後に二の宮、三の宮と巡拝しなければならなかったという。



塩釜の隣町が「多賀城市」である。

多賀城は奈良・平安期に朝廷の国府「多賀城」が築かれた地であり、東北の中心地であった。 坂上田村麻呂が蝦夷(エミシ)の人々との争いを封じるため、都よりはるばる遠征して来て、北の拠点としたのも、この地であった。陸奥国の総鎮守、多賀城から見て北東の方角に位置する鬼門として建てられのが「塩竃神社」であったという。

その塩竈神社は、塩釜市街地の西、その名も宮町に広大な境内を有して鎮座している。 
陸奥国の一宮であり、全国にある塩竈神社(塩釜神社とも表記する)の総本社でもある。

塩土老翁神(シホツチノヲヂ)を主祭神とし、武甕槌神(タケミカヅチノカミ)、経津主神(フツヌシノカミ;いずれも古事記、日本書紀に登場する日本の神々)を相祭神としている。
塩土老翁神は、海や塩を神格化した神と考えられ、神武天皇や山幸彦(火遠理命:ホオリノミコト・神武天皇の祖父)を導いたことから、航海安全・交通安全の神徳を持つものとしても見られる。また安産祈願の神でもある。

境内に、「志波彦神社」が同座している。 
祭神は、志波彦神(しはひこのかみ)とされているが、志波(しは)と鹽(塩・しほ)の読みから塩土老翁神とする説もある。

神社の由緒は、武甕槌命・経津主神が東北を平定した際に両神を先導した塩土老翁神がこの地に留まり、現地の人々に製塩を教えたことに始まると伝えられる。 
奥州藤原氏など歴代の領主からも崇敬され、伊達政宗は仙台城築城の際に社殿を修造し、以降、歴代の仙台藩主が手厚く保護したという。

塩釜神社境内には「シオガマザクラ」という貴重な桜の一種があり、毎年メディアに取り上げられるほど有名である。
塩竈神社の主各殿、志波彦神社及びシオガマザクラは国、県の文化財に指定されている。

堀川天皇(平安時代後期の第73代天皇)が来訪の折、次のようなシオガマ桜の歌を詠んでいる。

『 あけ暮れて さぞな愛で見む 塩釜の 
          桜が下の 海士のかくれ家
 』

次回は杜の都・「仙台




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