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日本周遊紀行(84)豊浜 「名物・讃岐うどん」 、
「道の駅・とよはま」の「浜っ子茶屋」
全国区になった「讃岐うどん」には、仕掛人がいた・・、
伊予の「川之江」を過ぎると、国道11号は間もなく讃岐の香川県である。
土佐とか、伊予とか、讃岐とか、四国四県は何れも古来から藩政時代までの呼称が良く似合う。
今でも、各地域や施設には、旧名称が好んで付されているのである。
県境の「道の駅・とよはま」で一息いれる。
昼時でもあり、讃岐に到ったからには早速、讃岐名物の讃岐うどんを食する。
かなり広めの「浜っ子茶屋」という和風レストランがあったが、先ずメニュウを見てビックリ、300円からと「讃岐うどん」が安いのである。
先ずは、440円の山かけウドンを食する。
ズルズルとほうばると柔らかさの中に芯があり歯ごたえがあり、その汁(つゆ)も関西風の薄色、薄味で何とも美味なのである。
値段のことを言うのも何だけど、これだけの品質、旨さだと首都圏では倍額はするだろう・・?。
ところで、遍路さんが弘法大師に親しむ香川県では「うどん」は、大師さまが唐から伝えたと語られているともいわれている。
これは伝承に過ぎないが、うどんは、遍路が道々、簡単な食事を摂るのに適している食物であることは確かである。
江戸時代には金刀比羅宮への参拝客を相手にした旅籠が増え、その一階がうどん屋となる例が多かったという。
店頭に茹で釜が置かれ、鉢にうどんを盛り、ショウガやネギとだし(麺つゆ)を入れた器に、つけて食べる形式が一般的となった。(今で言う“つけうどん”で、地元讃岐では「湯だめ」ともいうらしい)
又、参拝客が船で到着する丸亀や多度津にもうどん屋が作られ、名所図会などにもその記録が残っている。
だが、往時の一般庶民や農民にとっては引き続きうどんは贅沢品とされ、田植えや法事の祭り事に振舞われる特別な存在だったともいう。
近代の明治になって一般庶民も食するようになるが、その頃は、所謂、「夜なきうどん」という行商が高松市内に増え、天秤棒の両端に縦長の箱を下げ、頂部にランプを灯して鈴を鳴らしながら売り歩いていたともいう。
以降、香川県では年中行事や冠婚葬祭でもうどん料理が食べられるようになり、「うどんが打てぬようでは嫁にも行けない」という言葉まであったという。
最近では健康食も相まって、空前の「讃岐うどん」のブームだそうである。
我家の近く(神奈川県厚木市)にも最近、そのものずばりの「讃岐うどん」という名のうどん屋が出来たようで、大繁盛のようである。
そこにはやはり仕掛け人がいたようで・・、
全国最小県のタウン情報誌「TJ・Kagawa」初代編集長が、食文化・讃岐うどんを連載企画したところ、圧倒的人気を得、一気に全国区に押し上げたという。
お陰でTVのグルメ番組でも、讃岐うどんは度々取り上げられるようになったようである。
讃岐うどんの、その特徴は安さにあるという、香川県外の人には、讃岐うどんの値段の安さがにわかに信じられないというが、1杯100円や200円はざらで、それも極めて人気店がそうであるという。
県下で讃岐うどんの時間帯別動向を調べると、午前11時から午後2時の間に全店の95%以上が開いていて、売上げもこの時間帯で大部分を占めるという。
その後の夕方から夜にかけては、どんどん店閉いをするため、讃岐のうどん店は圧倒的に、「昼型仕様」なのである。 しかも、昼時にうどん店に入ると、これまた圧倒的にサラリーマンの客で溢れているという。
つい最近、『UDON』と言うTV映画を見た。 「うどん」である。
主人公・香助(名前が思わせぶりでいい:ユースケ・サンタマリア)が挫折して、海外から故郷の田舎町に戻ってきた。 借金を背負い人生のどん底にいた香助の前に、地元の雑誌社で働く美人の編集者・恭子(小西真奈美)が現れる。 香助は恭子や地元の人々と触れ合ううちに地元の名産品である「うどん」の魅力に目覚め始める。
「うどん」という日本独自の食文化を通し、日本の魅力が存分に表現されているのである。共演者にはトータス松本、小日向文世、鈴木京香ら個性豊かな面々が出演している。
ああ、うどん食いテー・・!、今夜はうどんにしよう。
次回は、昭和の宰相・「大平正芳」
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