白糠の恋問海岸
日本周遊紀行(68)白糠 「恋問海岸」
白糠(しらぬか)を「しらぬか」・・、
道内へ来て数日以来、初めて雨にみまわれた。 ここは白糠町の「道の駅・しらぬか恋間」である。
夜来より強めの雨が車をたたく、その為、時々意識が戻される。 ボンヤリ頭のまま、5時には目が覚めてしまった。
車内で点てた熱めのコーヒーを流し込みながら、昨夜調達したサンドイッチを頬ばる。
正面に、雨に打たれる恋問海岸という標識が立ち、その向こうの海はが霞んでいた。 ”恋問”(こいとい)とは何ともロマンチックな名前である。
駅内に、物産センター「恋問館(こいといかん)」があった。
早朝で今は未だ閉館中であるが、なんでも、土地柄に合わせたのだろう、恋愛成就や恋結び(縁結び)にちなんだ商品なども置いてあるとか。
面白いのは“形状記憶昆布”というのがあって、初めは乾燥した普通の昆布だが、湯水にさらすと”祝”や”寿”の文字になって表れるという。 祝儀の返礼にいいかもしれない。
ここ恋問海岸を一望できる広場はあまりのロケーションの美しさから、若いカップルの観光スポットと合わせてデートスポットにもなっていて、界隈ではベスト3にランキングされる人気があるという。
波の音と漁火を見つめながら、想いを語り合うお二人さん、はたして貴女の「恋の問」は解決しそうですか・・・?
トイレへ立って見て驚いた、ユッタリと広く清潔なのである。
おまけに、未だ凍えるような寒さではないのに、トイレの手洗いの水が温かいのである。
このあたり旅人の心をつかんだ気配りで有難く、これも北海道ならではの事なのだろう。
ただ、この道の駅には、「ごみ箱」が置いてなかった。 ごみはお持ち帰りくださいと書いてある。
自然に配慮した山奥の観光地ならいざ知らず、国道沿いの道の駅で、これは不可思議なことである。
缶飲料の自動販売機は何台も並んでいて、その空き缶を回収する箱も無いというのは、売る側の配慮はどうしたことか・・?。 缶飲料を1個売れば、確実に空き缶が1個発生するはずであるが。
環境がどうとか、美観がどうとかであれば、それなりの配慮をして備えればよいことである。
道の駅の条件には、無料駐車場とか24時間使えるトイレとかあったと思うけど、ごみ箱設置はうたっていないとでも言うのであろうか、不可思議なことである。
社会的責任と自己責任をはき違いてはしませんか。
空き缶が発生するのがいやなら、缶飲料を売らないことである。 利用者はこのことで特に困る事は無い。
ロマンチックな駅の名前に、やや水を指された感じである。 尤も、飲物の事であり、今は雨模様で、いずれも水物であったが・・!。
道中、「白糠を、しらぬか・・!」という結構にダ洒落た文言を見て苦笑した。
次回は白糠 「石炭産業発祥地」
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