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「旅へでたら、石ころをひろってこい・・!」
日本周遊紀行(206) 越前 「越前海岸」 .
写真:越前岬灯台
写真:弁慶の洗濯岩
柱状節理の鉾島
写真:呼鳥門(こちょうもん)
越前海岸の水仙
鄙びた、玉川温泉から新造成った玉川トンネルを抜けると突端の越前岬である。
小さな(断崖絶壁にやっと設えたスペース)駐車場があり、古めかしい「越前海岸」と記した看板がチョコナンと立っていた。
越前岬は、越前海岸で最も西に突き出した、所謂・「く」の字の先端地点である。
海岸に見える、一種異様な岩の形は、海食洞やノッチ(VあるいはU字形の切り込みやくぼみ)、ベンチ(腰掛状の平らな部分)などの姿で数多く見られ、日本海の荒波が作り出した変化に富んだ奇岩・断崖でもある。
この海岸段丘の高さ130mの断崖に白亜の越前岬灯台建っている。
光は53kmまで届くという。
すぐ近くには、呼鳥門、鳥糞岩といった奇岩怪岩の名所がある。
海食による自然が造り上げた洞穴に国道が走るという珍しい岩である・・!。(現在はすぐ横に迂回路ができ、歩行にての見物スポットになっている)
糞鳥岩というチョット変わった名称の断崖は、多くの鳥住み着き鳥の糞が白くなっているで名づけられたという。
この先の国道沿いにも、夫婦岩、軍艦島、弁慶の洗濯岩、鉾島、亀島といった奇態な岩峰群が無数に乱列しているのである。
車のドライバーは、周囲のあまりの景観に注意しなければいけない・・!、越前海岸は全体的にこのような風景が連続しているのである。
又、越前海岸一帯は日本一の水仙の名所であることは周知である。
既に花の時期は終わったのであるが、海岸のほぼ全域に細く、しなやかな葉をそよがせている。
冬から早春にかけて、甘い香りを放ちながら海岸一帯に咲き誇るのが特に「越前水仙」といわれる。
日本海の寒風にもかかわらず、強く美しい花を咲かせ、雪が積もっても折れることのない越前水仙は別名「雪中花」ともいい、可憐な花と冬の荒々しい日本海との対比が印象深い。
この越前岬を中心とする中部でも水仙が自生し、12月から3月にかけて咲き乱れるといい、「越前岬水仙パーク」も整備されている。
ところで、日本のスイセンは外国のものが帰化したものとされている。
日本への伝来については中国・朝鮮からの渡来説と,暖流による漂流説とがあるが定かではないという。
まさか、稲作、鉄器、更には、焼き物と一緒に渡来した訳ではないだろうが、同一視することで一段とロマンも広がるというものか・・?。
一帯は、福井県を代表する自然景観でもあるが、日本海の季節風にさらされたスイセンは花が引き締まって日持ちも良く、香りも最高といわれ、切り花として関西を中心に中京、関東などへ出荷されている。
越前スイセンは,「福井県の花」に指定されており、郵政省の「花の切手シリ-ズ」第1 号に取り上げられた。
河野村は2005年1月南条町、今庄町との合併で「南越前町」として誕生している。
やはり2005年2月、越前町、織田町、朝日町、宮崎村の3町1村が合併し新「越前町」としてスタートしていることは先に述べたが、又、2005年10月、嶺北地方の中南部に位置する武生市と今立郡今立町が合併して「越前市」が誕生している。
この地方、地域の人々は古来からの名称である「越前」という名に相当固執しているようで、これはこれで大いに頷けるのである。
一方、越廼村(こしのむら)は、 2006年2月に福井市へ編入された。この村は岬の先端に位置していて、合併廃止の前の時点では福井県の市町村では面積最小、人口最少であったらしいが、これで県内の貴重な村は全て消えて無くなったことになり、残念でもある。
次回は、「三国・九頭竜川流域」
祝い・・!! 平泉地方が世界文化遺産に決定。(2011年6月)
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