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日本周遊紀行(173) 下関 「本州西端の都市」 、
下関ユースホステルと愛車
本州最西端の都市・下関は古代から近代まで華やかな歴史に彩られていた・・、
高速道・下関I・Cを下りて、とりあえず今夜の宿泊所を訪ねてみた。
海峡に面した「火の山」という小山の山腹に「ユースホステル火の山」というのがあり、その名も火の山ロープウェイの乗り場(駅名は壇の浦)のすぐ近くで、緑に囲まれた清閑な地であった。
「火の山」(ひのやま)というと火山をイメージする山のようだが、その名は実は、かつて山頂に敵の襲来を都に知らせるための狼煙台(のろしだい)が設けられていた事に由来しているという。
明治の中期には、山頂に砲台が置かれていて重要な軍事拠点でもあったらしい。
現在は瀬戸内海国立公園の最西端にあたり、関門海峡に面した風光明媚な場所になっている。
玄関を入ると食堂兼広間があり、カウンターにハキハキした男性の係員がいて、とりあえず受付を済ませた。
なかなか清楚、清潔な建物であり、過日世話になった安芸の宮島口のY・Hとは大違いである。表の庭園は野外食事場でバーベキューなどが出来る様に設備が整っていて、尚且つ、関門海峡にも面しているので、往来する大小の船舟や豪快に架かる関門橋も一望できる景観の地でもある。
部屋に案内されると既に若者二人が先着していた、一人は千葉在住の日本縦断徒歩旅行者、もう一人は大阪・浪速の自転車全国巡りの旅人であった。
その場に相応しくないような老年(熟年・・?)の小生も、一通りの挨拶と自己紹介をした。その後、入浴、食事のため部屋を後にし下関市街へ向かった。
国道へ出ると其処は既に関門海峡に面していて、海峡沿いには歴史を刻む史跡でもある公園が細長く展開している。
勿論、頭上はるかに圧倒的迫力をもって、あの「関門橋」が両陸を渡している。 又、国道を挟んで、こちらは関門(下関-門司)を結ぶトンネルが、地下に下関側入口としてあった、「関門トンネル人道」というらしい。
入口からエレベーターで地下へ降りること30秒、あっという間に地下55mに到着し、武蔵と小次郎のキャラ絵が迎えてくれた。
四角い隧道であり、天井コーナーには蛍光灯が明るく照らしている。
普通の地下道の様でもあり、数人の歩行者がいて会話がボワーンと響いて聞こえてくる所は、やはりトンネルである。
ところで、関門を渡るルートは幾通りかある。
先ずはご存知関門海峡のシンボル的存在の「関門橋」で、本州と九州を結ぶ高速自動車道に架かる橋である。
それと関門を繋ぐトンネルで、先ず新幹線が通る「新関門トンネル」と在来線が通る「関門鉄道トンネル」、更に、上が自動車道、下が人道の二重構造になっている「関門国道トンネル」と、トンネルだけで三ルートある。
あとは航路で、下関市場近くの唐戸港と門司を結ぶ関門連絡船が五分で九州を結んでいる。
その他、関門海峡フェリーなどを合せると実に7ルートが存在するという。
先刻、調べておいた下関唯一の天然温泉「日の出温泉」へ向かう。
カーナビに従って、海岸の国道9号線を下関市街からJR線を過ぎ、メーンルートでもある駅の西側を少々行き、コンビニの前の路地にその温泉はあった。
何かの引っ込み線であろうか、やや古びた線路の向側に運河のような小瀬戸が見渡され、すぐ向かいは彦島が横たわっている。
夜になると人影も疎らになり、こんなところに温泉があるのかとちょっと不安になったが、温泉マークのネオンがチャンと点いていた。
玄関上には派手な赤色の電飾看板が辺りを照らしていて、如何にも銭湯といった雰囲気はある。
日の出温泉は、昭和28年(1953年)に銭湯を開設しようと井戸を掘ったところ、偶然にも湧き出す水は生ぬるくて、湯気がたちあがったという。
早速、水の分析をしたところ正真正銘の温泉であることが判り、昭和34年に正式に温泉利用許可を得て、天然温泉の銭湯として営業しているらしい。
脱衣所は明るくて清潔な感じで、近所の人で賑わっているようだ。
タイル張りの浴室も所謂、町の銭湯といった感じで派手さはないが、大浴槽には無理やり取り付けたようにジェットバスが付いている。
又、小生は苦手だが、サウナもあるようだ。
無色透明の天然温泉であり、成分的には弱アルカリの単純温泉である。
備品などはなく石鹸持参は正解であり入湯料360円は納得であった。
「日の出温泉」 URL
http://www5.ocn.ne.jp/~hinode/
湯上りに、市内駅近郊の「下関シーモール」(ショッピングセンター)の一角で、下関港名物の“回転すし”で舌ずつみをし、今夜の泊まり宿へ戻った。
次回は、「下関・壇ノ浦」
祝い・・!! 平泉地方が世界文化遺産に決定。(2011年6月)
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