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日本周遊紀行(45)南紀白浜 「崎の湯」
白浜名物「崎の湯」(波が荒い時は波打ち際の浴槽は使用不可になる)
南紀白浜の海辺の「崎の湯」は絶品であった
白浜の「かんぽの宿・白浜」は白を基調とした三階建てで、「くの字」に曲がった建物はチョットしたホテルを連想させる。 清楚な館内はホテルの堅苦しい雰囲気を取り除いた気楽な感じでもあった。
順調に目覚めた後は、先ずは朝湯に駆け込む。
著名な温泉場故の当然24時間営業である・・?。
良質な温泉の場合は小生、必ずと言ってもいいほど、滞在した宿では三回入浴することにしている。 先ず到着後の食事前に一風呂、就寝前に二風呂、そして翌朝の目覚めに三風呂というふうに。
脱衣所では海が傍であるせいか、開いた窓の隙間から強い潮風の香りが感じられる。
白浜に来てるんだなと実感である。 浴室はこじんまりとしてはいるが清潔感があり、露天風呂も揃っていた。
しかも内湯に炭酸泉、露天風呂は含食塩重曹泉といった2種類の構成になっていて満足である。
眠気をサッパリと洗い落とした後は、朝食までの時間を観ながら「千畳敷」へと散歩へ出かける。 宿の横からスロープを下った、松林の向こう側にあり、徒歩で3分位であろうか・・?。
千畳敷は白浜の名所の一つになっていて、観光プポットになっている。
白浜の中心地より1kmぐらい下った、瀬戸崎から太平洋に向かって突き出した、広大に広がる岩盤地帯をいう。
今日も快晴無風、早朝の陽光が岩肌に反射してキラキラと光り輝いて見える。
心身ともリフレッシュして、「かんぽの宿・白浜」を出発とした。
先ずは昨日定休日であった「崎の湯」へ向かう。
豪華、波打ち際の露天風呂・「崎の湯」
白浜でも波打ち際の露天風呂という特徴があり、白浜の数ある外湯のうち最も人気があって、どうしても訪れて見たかった場所である。
海岸道より路地風の横道を入ると、わりとゆったりした駐車スペースが在った。 入浴客としては小生が、どうやら一番のりらしく、午前8時から開場している事は昨日訪れていて既に承知していた。 300円の入湯料を払い、何故か瓦屋根つきの門構えを潜って浴場へ向う。
木戸を開けると木の塀で囲まれて、手前側と海岸よりの奥にと二箇所の野天風呂があった。 粗末な(純朴で良い・・)脱衣場もこの一角にあり、手前側の石垣の間から出る湯口の周りは既に析出物でびっしり、勿論、湯船の回りもである、温泉成分の濃さが判るというものだ。
何はともあれ、早速、湯に浸かる。
露天浴槽に入りながら波立つ大洋を見ることができ、潮騒の音が心地よい。 海辺に近い浴槽などは大きめの波がくるとザザーッと飛沫を被る時もある。
いやはや正しく、風流さもさることながら、豪快そのものでもある。
源泉温度は83℃というが、適度に下げてあって小生が入ったときは丁度の適温湯だった。
聞くところによると、この湯はつい最近までは無料であったらしいが、2003年から拡張工事(特に女性湯)と改修のため、工事費用に数千万円かかり、そのための有料徴収しているとのこと。
因みにこの「崎の湯」は日本最古の湯と言い伝えられ、先に記したが日本書記に有間皇子や斎明天皇、中大兄皇子も浸かったと記録が残っている由緒正しき温泉なのである。
入口の表示板にも八代将軍・吉宗(江戸幕府の第八代将軍・徳川御三家の紀伊藩の出身)の入浴も記録されているという。
帰りしな係員のオジサン(小生も完全なるオジンだが)が小生に寄って来て、
「 相模No だけど神奈川からかね・? 」
「 ハイ、厚木です 」
「 私は相模原だけど、数年前、定年退職で白浜に住宅を求め、住むようになったかですよ・・なつかしですな・・! 」
「 いやー、そうですか、それにしても結構なところへいらっしゃって、結構な仕事も見つけられて、結構な事ですね 」
・・と、しばらく雑談にふける。
聞くところ、未だ開店間もないのが毎度のことで間もなく駐車場は満杯になるそうだ。
気が付くと数台の車が横付けされ、すでに浴客が向っていた。 やっぱり、この湯は有名どころで人気もナンバー1らしい。
実は私達夫婦は2002年9月に南紀地方の主要部、つまり熊野三山参詣や熊野古道の一部を観光している。
その後、2004年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として、吉野山、高野山などとともにユネスコの世界遺産(文化遺産)に登録されたのであった。
これらの紀行内容について、ここ南紀白浜が出発地であったことも併せて、別の項世界遺産と「紀伊山地の霊場と参詣道」として記しているのでお楽しみいただきたい。
ただ、今回の「日本周遊」の旅とは、進行方向は異なるので地域によっては記述の内容が、若干重複している箇所があるかもしれない。
日本の世界遺産 『紀伊山地の霊場と参詣道』
次は、田辺・「弁慶と闘鶏神社」
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