2011年5月10日火曜日

日本周遊紀行(126)阿蘇 「阿蘇のカルデラ」



『九州紀行』は以下にも記載してます(主に写真主体)
九州紀行」; http://orimasa2009.web.fc2.com/kyusyu.htm
九州紀行」; http://sky.geocities.jp/orimasa2010/



 日本周遊紀行(126)阿蘇 「阿蘇のカルデラ」   、



阿蘇カルデラ内集落と阿蘇山




阿蘇のカルデラには、12町村・約七万人の人々が生活しているという・・、

振り返ると後背部より北方に向かっては、朝日に輝いて濃い緑の山並みが畝(うね)っている、阿蘇の外輪山系である。 

昨夜世話になった「NTT外輪山荘」も阿蘇外輪の西部地域に位置し、外輪内側の中腹に位置しているのが判る。 
通ってきた「ミルクロード」と言われる道を更に直進するコースが大草原のコースといわれる道で、今、眺めている山系である。 

ミルクロードと呼ばれる先は、的場原野や かぶと岩展望所、そして大観峰に到る阿蘇外輪山系の山稜コースで、遮るものの無い大展望が味わえる、昔の豊後街道である。
そして、道路に沿って所々、大牧場が点在している所謂、ミルクロードと言われる所以である。


この阿蘇の外輪山系を「カルデラ」と称している。(日本では火口に伴う凹地形のうち、直径が2km以上のものをカルデラと定義しているようである)

カルデラとは、火山活動で陥没し大きなくぼみのある地形で、語源はポルトガル語の「大鍋」に由来するという。
その成因は一度に大量のマグマ(溶けた岩の事)が出たときに、マグマのあった部分が空洞となり地盤沈下して出来たもので、阿蘇の外輪山・内部がこれにあたるという。
カルデラを取り囲む外輪山も阿蘇火山群に含まれ、東西約18km・南北約25kmに及ぶ世界最大級の大カルデラと言われる。

外輪山麓を含めると阿蘇郡・12町村の内、陥没で出来たカルデラの内側だけで七町村が存在している。(平成大合併の以前) 
その内側には鉄道、道路、田園も在り、約七万人の人々の生活が普通に営まれている。 
カルデラの中に住んでいる」というのは阿蘇山を知らない人達にとっては驚きかもしれない。 



阿蘇山の位置は九州のほぼ真ん中に位置し、人で言えば「」に当る。
では、この臍の爆発は何時頃、どの位の規模だったのであろうか・・?

阿蘇火山と言われるのが30万年以上前に噴火活動が開始されたとされ、9万年前くらいに大規模な噴火が4回程度あり、この時、地下から大量の火砕流や火山灰を放出したため、現在の巨大な窪地(カルデラ)が形成されたといわれる。 

その中でも4回目の噴火が最も大きく、火砕流は九州中央部を覆い一部は海を越え山口県にまで達し、有明海を越えて島原半島に渡ったともいわれる。
火山灰の噴煙は30km上空まで吹き上がり、さらに西風にのって飛び、日本列島の殆どを覆ってしまい、他に朝鮮半島でも確認されているという。 
また火山灰は何と北海道まで運ばれているという、北海道東部には厚さ10cm程の阿蘇カルデラから飛んで来た火山灰が今でも残っているという。

巨大カルデラ噴火による噴出物は、ほぼ富士山の山体全部の大きさか、それ以上に達したとも云われる。 
阿蘇のカルデラが出来た直後の九州全土は荒涼とした荒地が広がり、特に厚く堆積した地域では火砕流台地となって残っている。 
この台地は九州中央部に広く分布し、緩やかに波打つ平原を形作っている。
宮崎県の高千穂や大分県の竹田市などもその中に入るという。 


夏目漱石の著作に『二百十日』という題名の短編作品がある。
あまり知られていないし、本人は失敗作と自笑しているようだが、漱石が、二百十日の日に阿蘇に山登りをしての感想であるが、こんなくだりがある・・、
「・・それより早く阿蘇へ登って、噴火口から赤い岩が飛び出す所でも、見るさ。―しかし。飛び込んじゃ困るぜ。何だか少し心配だな・・ 」
「・・噴火口は実際、猛烈なものだろうな。何でも、沢庵(たくあん)石のようなものが、真赤になって、空の中へ吹き出すそうだぜ。それが三四町四方一面に吹き出すのだから、さかんに違いない・・」、


漱石は若い頃、旧制の第五高等学校(現在の熊本大学)の教授をしていたことがあり、明治32年9月初め、友人の山川伸次郎と阿蘇山に登った経験をもとに、この短編は書かれたらしい。

阿蘇山の巨大な爆発時は、九州一帯を焼きつくした火山として、今では九州一の観光名所でもあるが、阿蘇山は漱石の時代も現在も時々爆発をおこす活火山であり、昔も今も盛んに蒸気を上げているのである。 

その阿蘇山へ向かう。

次回は、「阿蘇・草千里




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