2010年7月25日日曜日

日本周遊紀行(122)白浜 「八犬伝物語」

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 日本周遊紀行(122)白浜 「八犬伝物語」 



里美家の八犬伝物語と「白浜町」・・、


里見氏代々の菩提寺「杖珠院本堂」



白浜町役場の北方台地、東西に分かれて白浜城址と杖珠院(じょうじゅいん)がある。
南総・里見氏の初代からの居城であり、叉、「杖珠院」は里美義実、成義、義通、義豊等、代々の菩提寺である。
里見氏といえば、滝沢馬琴の南総里見八犬伝のモデルになった戦国武将として有名であり、初代里見義実はこの杖珠院の墓に眠ってる。

室町中期、白浜・野島崎に上陸した里美義実は、白浜に居城をかまえて戦乱の房総を平定した。 現在でも、当時の城跡が残っているのである。



室町中期の15世紀半ば、足利政権が揺らぎ始め、世は乱世で群雄割拠、下克上の様相を呈し始めていた。

関東地方では、永享の乱(1437年、関東地方で発生した戦乱、鎌倉公方の足利持氏と関東管領の上杉憲実の対立に端を発する)続いて結城合戦(1440年に関東地方で起こった室町幕府と結城氏ら関東の諸豪族との間の戦い)が行われ、更に、享徳の乱(1455年)が続き、乱世の真っ只中であった。

「享徳の乱」では、鎌倉公方・足利成氏が関東管領上杉憲忠を暗殺した事に端を発し、鎌倉公方(幕府より派遣されてる出先機関、関東公方ともいう)が古河御所に逃れて古河公方と名乗って、関東管領上杉氏(公方を補佐する役職名)との全面戦争を引き起こす。
これは関東における内乱で、関東地方における戦国時代の遠因ともなったとされる。

里美家は源氏・新田氏の流れをくむ名家で、南北朝統一後にその一部が鎌倉公方に仕え、上野国・常陸国などに所領を与えられている。 
しかし里見家基(鎌倉公方・足利持氏の側近)が結城合戦において鎌倉公方方に付いたため、幕府軍の攻撃を受け一端は滅亡した。 
だが、一子里見義実は脱出して安房に流れ、そこで里見氏を再興することになる。

これを期に里見義実は、館山城主・安西景連の援助を得て白浜城・稲村城に拠点を得る。
この際、「享徳の乱」に乗じて従来、強固な支配体制を築いていた守護上杉氏の勢力支配を駆逐、切離し、安房国に進出、平定してその勢力を指揮下においた。 

ここで、里見氏は初代の安房の国の統治者になったのである。




南総里見八犬伝」は、関東の戦国時代に安房の地を活躍の拠点にした房総里見氏の歴史を題材にしている。 
里美氏が結城合戦に破れ、義実が当初の主人公となって安房へ落ち延びるところから始まるが、無論、歴史事実にはこだわらず、そのすべてが新たに創作されたものである。

江戸時代、戯作者滝沢馬琴によって書かれた大長編小説で、安房の国の城主・里見義実の娘「伏姫」と飼犬「八房」との間の物語である。

不思議な力で八つの徳すなわち「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の八つの玉が生れる。 やがてそれぞれの玉を持って生まれた八犬士たちが成長し、苦難に出会いながらも因縁の糸で結ばれるという。


南総里見八犬伝』 滝沢馬琴作

「 舞台は今の千葉県の南端安房国(白浜町)である。 時代は、室町時代の中頃、安房国領主・里見義実の娘・伏姫は、かつて義実によって処刑された悪女・玉梓(たまづさ)の呪いによって、飼い犬の八房(やつふさ)と夫婦になり山(富山町)の中で暮らすことになる。ある日、伏姫は「八房の子が出来ている」と告げられ、「身に覚えがないのに犬畜生の子を孕む(はらむ)なんて」と思詰めて自害してしまう。 だが、形のある子が出来たのではなく「気」だけの子が出来ていたのだ。 その時、伏姫が持っていた数珠の「仁・義・礼・智・忠・信・考・悌」の文字が浮き出て、八つの大玉が「気」とともに空高く飛び上がり、散り散りになり遠く飛び去っていった。 伏姫の婚約者であった金碗大輔(かなまり だいすけ)は、これら飛び去った八つの玉を探す旅に出る。 やがて関八州(関東)各地に、犬で始まる名を持ち、体に牡丹の痣(あざ)があり(犬の八房には八つの牡丹の痣があった)、文字の浮きでる玉を持つ若者が生まれる。 「気」だけで生まれた八人の子が「形」を成したのである。 
八犬士は、別々の場所に生まれながら宿縁に導かれて集まり、やがて里見家に仕えるようになる。 しかし、里見家は関東管領・扇谷定正等の諸将連合軍に攻められ、水陸両面で苦戦していたが、八犬士の活躍等により圧勝する。 その後、八犬士はそれぞれ城主となってゆくが・・、」

これが「里美八犬士」の長い物語の始まりである。


登場する『八犬士

犬江 親兵衛 仁(いぬえ しんべえ まさし)    仁の玉を持つ
犬川 荘助 義任(いぬかわ そうすけ よしとう)  義の玉を持つ
犬村 大角 礼儀(いぬむら だいかく まさのり)  礼の玉を持つ
犬阪 毛野 胤智(いぬざか けの たねとも)    智の玉を持つ
犬山 道節 忠与(いぬやま どうせつ ただとも)  忠の玉を持つ
犬飼 現八 信道(いぬかい げんぱち のぶみち)  信の玉を持つ
犬塚 信乃 戍孝(いぬづか しの もりたか)    孝の玉を持つ
犬田 小文吾 悌順(いぬた こぶんご やすより)  悌の玉を持つ


安房・里美氏については、更に「館山」の項で述べます。



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